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コード・ブルー 第二話をみて [雑感]

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コードブルーという救命センターを舞台とする医療ドラマが始まりました。医学的内容を抜きにして、ドラマとして見る分には、退屈させずに視聴者をひきつけるようなつくりにはなっていて、おもしろいなあとは思いました。

主役の医師がNEWSのリーダーである山下智久とあっては、その視聴者層も10代、20代が相当数を占めそうです。メディアリテラシーもままならないこの年代の人たちは、「救急医療」なるイメージが、現場の現実よりもこういうTVを通して、刷り込まれてしまうのでしょうね。 ですので、TV製作者にあたっては、医療に過剰な期待を抱かせるものではなくて、医療の限界性を伝えるドラマ構成であってほしいと切に願う次第です。

7月10に放映された第二話においては、残念ながら、医療に過度の期待を抱かせる部分があると私は強く感じました。それは、歯痛を訴える高齢女性の患者さんを帰宅させた藍沢医師(山下智久)が、その患者さんを帰宅させたという判断に対して、同僚医師も上司の黒田医師(柳場敏郎)もそれを強く非難し、さらに御家族までも藍沢を強く非難するということが、ごく当然の流れとしてストーリーとして構成されていたことです。ちなみに、その帰宅した患者は、その翌日に、院内で心肺停止状態に陥りましたが、適切な救命処置にてなんとか一命を取り留めています。

第二話のあらすじは、こちらで参照できます。 ⇒ 第二話あらすじ

第二話の動画は、こちらで参照できます。 ⇒ 第二話動画(上段が前半、後段が後半)

リンク先のあらすじから、 私が気になった部分を抜き出します。

藍沢は、昨夜遅く、歯痛を訴えて救急外来に来た八重を診察し、帰宅させていたのだ。緋山や藤川は、そんな藍沢を非難した。藍沢は、同じ時刻に行われていた、膝窩(しつか)動脈損傷の血行再建手術を見たいがために、八重を適当にあしらって帰した、というのだ。白石は、歯痛から心疾患を予測するのは難しいのではないか、と藍沢を庇った。緋山は、そんな白石の態度にうんざりしたかのように、キレイごとばかりで本音を言わないのは一番卑怯だ、と返す。(上段の動画で 5:00~5:50あたりの場面 )
八重は、意識が戻らず予断を許さない状態だった。黒田は、「よく見ておけ。お前が殺しかけた…いや、殺すかもしれん患者だ」と藍沢に言い放つと、彼が持っていたヘリ用の無線機を奪って緋山に渡した(上段の動画で 6:40~7:00あたりの場面 )
あくる日、藍沢は、八重の家族に直接謝罪したい、と田所に申し出る。前夜、八重は意識を取り戻していた。藍沢は、八重の家族に責められても、頭を下げ続けた。(下段の動画で 19:45~50あたりの場面 )

たしかに、急性心筋梗塞という地雷を回避するために、高齢女性が歯痛で夜間に時間外診療を受診したという状況に注意を払うのは、大切なことかもしれません。 しかし、その判断とは、1例1例、状況は様々です。たまたま、そのときに患者が複数いて十分に時間が取れない状況であり、かつ患者さんも早く帰りたいという意思表示をしていたかもしれまん。あるいは、患者さんは、痛み止めだけが欲しいと主張したのかもしれません。

家族が怒りで医師を罵倒する場面がありますが、実際の救急現場で真似をされてしまう方も出てしまうのでないかと思いました。医療崩壊の今のご時勢への配慮が足らないなあと思いました。

その現場にいないものが、後に生じた結果だけでもって、「お前が見逃したことがすべて悪い」という論調は、短絡過ぎると私は思います。テレビを通して、多くの人々の心の中に、「こういうケースでは、完全に医師が悪い」というステレオタイプな見方が植えつけられてしまわないか大変心配です。

では、なぜ、このドラマのように、医師を含めた当事者以外は、当事者を非難の目で見てしまうのでしょうか? それを検証してみたいと思います。検証に用いた書物は、クリティカルシンキング 入門編 北大路書房 です。 以下、クリシンと略します。

クリシンP35より
人は、目につく出来事や、他のすべてから浮き上がって見える出来事だけに注目し、それが原因だと即断してしまう傾向があるので注意せよ。

このドラマに適用すれば

帰宅させた患者が翌日に急変した場合(=目につく出来事)は、その診察した医師が原因(=浮き上がって見えるもの)だと即断してしまう傾向があるので注意せよ

ということですよね。 つまり、医師だけが原因と即断してはならないわけです。

クリシンP95より
あなたが、友人の部屋に行った時、彼は小さなイスにつま先立ちして天井を塗っていたとしよう。あなたがドアを開けた時、彼はハケを浸そうとしてバケツに手を伸ばしていた。そのとたん、バケツが床に倒れ、あなたを含めてあたり一面がペンキだらけになった。一段落した後、あなたは彼の行動をどう説明するだろうか。おそらく彼を不器用、不注意、あるいは間抜けと考えるだろう。しかし、もしイスに乗っていたのがあなただったとしたらどうだろう。とたんに調子が変わり、「このイスは低すぎるし、ぐらぐらしてるんだ。」「ハケがバケツより大きすぎた」「君が驚かすから」などと言うに違いない。
自分が観察者である時には、相手の行動を相手の内的原因に帰属しがちである。それに対して、行為者である時には、自分の行動を説明するのに外的要因を強調しがちである。これが行為者-観察者効果といわれるものだ。

このドラマでは、藍沢以外の医師や家族が観察者に該当します。観察者が、行為者である藍沢を過度に批判する要因のひとつは、この「行為者ー観察者効果」というものでも説明可能ですね。藍沢の医師としての能力が低い悪いという批判は、まさに、観察者が、藍沢の臨床能力という内的原因を強調しがちになる傾向から来たものだと説明できるというわけです。また、この理論で言えば、藍沢は、自分以外の要因を主張するほうがむしろ自然ということになります。しかし、ドラマ制作者の意図なのでしょう。藍沢自身でさえも、自分の能力が原因と決め付けてしまっています。つまり、人間の自然な認知の一方だけを強制的に排除したというドラマ構成になっています。

今回のように一人の医師を悪者にするドラマ仕立てよりも、

十分適切な医療であったにも関わらず、残念な結果になることもある。それが医療の本質である

ということを伝えるドラマを作ってほしい。これが私の今回の主張です。

ちなみに、歯痛の人が、心筋梗塞という話は、次の本にも記載されています。
ER・救急トラブルファイル  監訳 太田 凡 P74 真実を知る歯 そこの教訓の1つにこう書いてあります。

歯痛の患者をみたら、少なくとも、痛みが心臓由来かもしれないと心をよぎるぐらいでなければならない。この懸念はたいてい、診察と問診ですぐにどこかへ消えうせてしまうものであるが。

ちなみに、私は、歯痛の患者が、心筋梗塞だったという事例に遭遇した経験はありません。 頭痛と耳痛と頚部痛をそれぞれ主訴とした事例の経験ならありますが・・・・。

当ブログの参考エントリー です。心筋梗塞診断の怖さに関するものです。
たった一枚の心電図
初回検査異常なし≠緊急性なし
意外な頭痛
妻の力にはかなわない
引継ぎに潜む地雷
消化器疾患?実はAMI
左肩痛の女と老女
目を惑わす心電図
目を惑わす心電図(2)

私は、自分の主張として、このブログのエントリーURLを添えて、フジテレビにメッセージを送信しました。皆様も、若い世代の方々が、TVを通して変な医療イメージをもってもらわないようにTV局に意見しましょう。http://www.fujitv.co.jp/response/index.html  ← こちらから、メッセージが送れるようです。


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コメント 17

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ハッスル

録画を昨日見ました。

医療者として
己(個人もそうでしょうし、ERや病院といった組織でも)に対する反省や振り返りは、ネガティブな(律するということでしょうか)立場で行うほうがいいと思います。
ただし、その姿の上っ面をなぞるように、他者が非難することには辟易とします。医療であれば、医療従事者、非医療従事者を問わず理知的な対応があるはずです。
ドラマの状況であれば、
柳葉さん:個人的な会話としての批判方法(非難)は、お互いの信頼関係が大前提です。それが無ければ単なる破壊者です。多様性を知るべき上司の振る舞いとは思えません。放送されていないところで、建設的な振り返りが行われているのでしょうか。
児玉清さん:柳葉さんなどのうちうちで(山下君を無視する形で)対応していくことに違和感を感じます。家族対応を山下君抜きで行うか、同席するか伝える配慮をしてあげて欲しいと思います。また、山下君が単独で家族から非難される状況も管理上良くないと思います。速やかに上司として対応されている点はいいと思いますが。
家族:感情優先で対応されていることが残念至極です。感じが悪いと皆さん感じてもらえればいいのですが。非難の内容はわかりませんが、嘘でも救命(助かったという結果論でなく、迅速な救命活動から集中治療)されたわけで、一定の理解を示すことが大人としての身だしなみだと思います。

最近の流行として、医療従事者に”患者や家族への共感”を求める声があります。当然のことだと思いますが、同じことは患者や家族にも人として求められると思います。

りょうさんを通じて、医療訴訟に話がいきそうですね・・・
by ハッスル (2008-07-12 11:20) 

yama

この緋山や藤川という輩は医師の仁義にも劣る者ですね。明らかな過失でないのに他の医師の悪口を言っているのは最低の人間であると私は思います。
他のオペが見たいということでも、いくら何でも目の前の患者を適当に放っておくなんてことはしないでしょう。心疾患を予測できなかったからこそ患者を返したわけでしょう。

私は循環器が専門なのでさすがに歯痛の患者には心電図をとり、心筋梗塞が否定されれば発作的なのかどうかをまず聴きます。しかし、こんなこと、専門家でも慣れた医師でないと聞きません。歯痛なんて循環器の教科書の隅にちょこっと載っているかどうか、って程度です。これを殺人者呼ばわりするのはフェアでは無いと思います。心筋梗塞や狭心症の痛みは非特異的なので非常に難しいのです。
by yama (2008-07-12 12:52) 

元消費者金融

突然のコメントでごめんなさい
元金融の経験を活かして記事を書いてるなんちゃってブロガーですw
まだまだネットの世界は未熟者ですが…実は何度か拝見してるんです♪
いつも参考にさせてもらってます、勝手にごめんなさい(汗)
これからも記事更新がんばって下さい、楽しみにしてますね(^-^)
by 元消費者金融 (2008-07-12 15:01) 

michiba

こんにちは。この番組まだ見てませんけど、先生のおっしゃるとおりTVドラマに「医学の不確実性」を盛り込んで欲しいですね。それから、何らかの不具合(ミスというと語弊があるので)があった場合、4M4E分析やSHEL分析が行われるような場面があったら、とっても教育効果が大きいのではないかと思います。
余談ですが、先生が紹介される本(今回はクリティカルシンキングですが)は、わたしが読んでいたり、読んでいなくても持っていたりするものが、結構あるような気がします。そういう本をブログで紹介されていると、何か、心地よいです。
by michiba (2008-07-13 10:50) 

石部金吉

歯や肩の痛みが心筋梗塞というのは、教科書にはありますが、
実際にどのぐらいの確率であり、
どうやって通常の痛みと区別するのか、
興味があります。

研修医には
「夜中に来た五十肩は、運動時痛を確認せよ」
と指導しています。
つまり、結髪動作や結帯動作で「イテテテ!」というようなら、
心筋梗塞ではなかろう、ということです。

しかし、歯の痛みの方は動作とは関係ないので難しいと思います。

知り合いの狭心症もちの先生は、
「狭心症の歯痛はボールペンの先をキリキリとねじ込まれるような痛みだ」
と表現していました。
誰もが経験のある虫歯の痛みとはかなり違う印象らしいです。

逆に虫歯の痛みは当該う歯を金属の舌圧子などでコンコンと叩くと
響くのではないかと思います。


さて、真夏の怪談代わりに
歯痛関連の地雷をもう1つ

 歯の痛みで歯科を受診した患者さん
 「歯に病気なし、三叉神経痛だろう」と脳外科に回され
 脳外科で「三叉神経痛ぽくないなあ」と思っているうちに
 隠れていた耳鼻科領域の癌がどんどん大きくなって死亡
 後でフィルムをみると確かに正常ではない
 でも脳外科医ばかりか放射線科医まで見逃していた

ということで、皆様、お気をつけ下さい

by 石部金吉 (2008-07-13 11:02) 

ひろ

http://blog.fujitv.co.jp/codeblue/index.html
こちらはコードブルーのスタッフブログですがコメントも送れるようですので、こちらに意見するという手段もあります
by ひろ (2008-07-13 16:41) 

はなこ

はじめまして。
ブログ、時々拝見させて下さい。
どうぞよろしくお願いします。
by はなこ (2008-07-13 20:57) 

めい

久しぶりのコメントです。
私もコードブルー第1話をみて
「おーかっこいいなー」 くらいの軽い気持ちだったけど、
第2話の
「お前が見逃した患者だ、殺しかけた患者だ」
という発言と、終盤に主人公が頭を下げて謝るシーンを見て非常に残念な気持ちになりました。

医療の現場を勘違いして伝えてはいないか、と。
私もどこかの場でこれについてコメントしようと思っていましたが、なんちゃって救急医さんのブログに私がいいたかったことがほとんど書いてあったので、同意の意味もこめてコメントしました。

ドラマ的には、完璧を目指す主人公の初めての挫折みたいな感じで、医療関係者以外はひょっとしたら、あまり過敏反応してないのかもしれませけれども・・・。


by めい (2008-07-14 19:51) 

doctor-d

医者を「お前」呼ばわりして胸倉を掴んで大声を出したりする患者の家族のシーンなど、ドラマでなく実際に遭遇したときの医者の気持ちなんて解ってもらえないんでしょうね・・・。
by doctor-d (2008-07-15 10:01) 

口腔外科医

今回、初めてコメントさせていただきます。

私は、口腔外科を専門としてまだまだ研修の身です。
口腔外科に関わる患者はもちろんのこと、いわゆる歯痛の患者についても
毎日診ておりますが今回のドラマの内容は他人事ではないような気が
してしまいますね・・・。

確かに心筋梗塞の歯痛がどんな感じなのかは正直よく分からないです。
前述にある通り、「ボールペンの先をキリキリとねじ込まれるような痛み」
と考えていてよいのでしょうかね?
通常であれば普通の水がしみるとか風を受けたらしみるというので判断は出来ると思いますし、それほど痛みが出る状態だとちょっと口腔内を見れば
歯冠が崩壊しているのがほとんどだと思います。
もちろん打診痛がある場合もあります。
by 口腔外科医 (2008-07-15 19:41) 

なんちゃって救急医

>ハッスル様

患者や家族も人として・・・

全く同感です。


>yama様

ACSの痛みは漠然性があって難しいですよね。

>元消費者金融様

応援ありがとうございます。

>michiba様

ありがとうございます。けっこう指向が近いのかもしれませんね。

>石部金吉様

おお、歯痛関連の地雷ありがとうございます。
癌関連は、ときに思わぬ地雷になりますものね。

>ひろ様

情報提供ありがとうございます。

>はなこ様

こちらこそよろしくお願いします。

>めい様

そうですよね。感じるところは同じなんですねえ。

>dotor-d様

まったくです。同感です。

>口腔外科医様

しいて言えば、他の随伴症状の有無でしょうか?
発汗、嘔気、嘔吐など・・・・

あと、痛みの場所に限局性があまりない
っていうのも地雷的かもしれません


by なんちゃって救急医 (2008-07-17 20:25) 

歯医者で解剖学者

はじめまして、
臨床経験10年以上の解剖学者くずれの開業医です。

循環不全の症状の中に、歯牙関連痛が起こる可能性は、
学生に心臓から末梢までの血管の経過を教えるときに、最後は歯牙の中で終わるから、理屈としては、心臓での変化が、歯髄の血流量に変化を生じさせ、そういうことも起こりうるなんて話をしていたような覚えもあります。

ですが、実際には心筋梗塞の初発症状として、歯牙の痛みが先に来るなんてことは決してありません。

その前に、歩けないか、意識を失っていると思います。

百歩譲って、何となく、一週間前から、口の中に違和感があったと思ったら、狭心症の発作が起こりましたね。

ぐらいでしょうか?

先だっての、「口腔外科医さん」がご指摘のように、歯の痛みの原因は明確に口腔内にあります。

カリエスによる歯冠崩壊の結果の残根があるとか、歯周炎の急発症状であるとか。智歯周囲炎(親知らずのことです。)であるとか。

もし、救急の現場で、暗かったりして、口腔内を見ることができなくても、同側のリンパ節の圧痛の有無など、その他の他覚的所見により歯牙由来の痛みかどうかの鑑別は可能です。

っていうか、あれは本当にひどいドラマですよね。本来だったら、くだらなくて見もしないんですが、家人が見ているので、他のことをしながらちら見していますが。

教えていただいた、リンク先に抗議のメールを早速送りますね。

この間の女弁護士が出てきたくだりなんかもひどいものでしたね。





by 歯医者で解剖学者 (2008-08-04 11:24) 

経験者

私は一年前に心筋梗塞を経験しました。3~4日前から左奥歯が痛いとまではいかないうずく感じの痛みがありました。当日朝おきて二階からおりたとたん首から胸に痛みがあり同時に胃が痛いような圧迫されたような痛みがありとっさに心筋梗塞だと直感しました。ニトロをいれましたが痛みがおさまらないので家人に病院に連れて行ってくれと頼み救急病院へいきました。心電図などをとっても何かわからないからカテーテルをやりますと言うことで病院についてから2時間たってからカテーテルをやりなんでもないきれいです。と言う診断でしたが今日は一日入院して明日帰れますと言うことでそのまま入院した夜7時ころ医者によばれ血液検査させてくれと言われました。その結果筋肉が壊れた時にでる分質がでてるから心筋梗塞です。見逃しました。すみません。といわれ唖然としました。普通に入院生活を一週間送り普通に入院費を払い出てきました。今頃になってカテーテルで見つけてもらってれば何らかの処置ができてもしかしたら梗塞を間逃れてたんじゃないかとくやしい思いで悶々としてます。長くなりましたが左奥歯が急に変なったら用注意ですよ。



by 経験者 (2008-08-20 20:46) 

なんちゃって救急医

>経験者様

ご経験を教えてくださりありがとうございます。これは、冠れん縮性のタイプではなかったのでしょうか?ならば、症状があったこと、血管造影で異常がなかったにもかかわらず、心筋逸脱酵素に動きが出たことが、すべて矛盾なく説明できるのですが・・・・


by なんちゃって救急医 (2008-08-20 21:37) 

ハッスル

貴重な体験談をありがとうございます。
たくさんの示唆をいただきました。
救急医療従事者としての私の感想です。

写真や所見があるわけでもなく現場の温度感覚もわかりませんが、文面から察するに、ブログ主の指摘通り”冠れん縮による心筋梗塞”であろうかと考えます。
①そして”医療行為そのものの過程としては至極適切であったのではないか””カテーテルの最中にその結論に至ったとして大きく治療方針に変更はなかったのではないか”という感想を持ちます。
”もしかしたら梗塞を間逃れてたんじゃないかとくやしい思い”も感覚的に理解できますし、医療行為そのもの以外のところですれ違いがあることでこじれることもありますが。

②”見逃しました。すみません。”は経験者さんに負に作用したという理解でよろしいでしょうか。どのような声かけであったらよかった、もしくは声かけなんてどうでも、とお感じでしょうか?

素朴にこういう場合の対応として参考にさせていただきたいと思いました。
by ハッスル (2008-08-21 03:28) 

石部金吉

経験者殿

私は専門外ですが、
通常の心筋梗塞では、
(1) 心電図
(2) 心臓カテーテル
(3) 心筋逸脱酵素
の3つのうち、どれかが引っ掛かるものと思います。

ところが、
心電図も心臓カテーテルも正常な心筋梗塞も存在します。

(3)は発症してすぐには陽性には出てこないので、
(1)と(2)が正常なら心筋梗塞と診断できないこともあります。

夜になって、
「何となく嫌な気がする。もう1度血液検査をやってみよう」
と再検査に踏み切った担当医は、実は名医だと私は思います。

「見逃しましたすみません」というのは
心臓カテーテルで見逃した、という意味ではなく、
「危うく地雷に引っ掛かるところでした」
という意味ではないでしょうか。

この病院だから助かったので、他院なら死んでいたかもしれません。

私はそう思いますが、
どなたか循環器専門家のコメントをお願いいたします。

by 石部金吉 (2008-08-21 06:47) 

なおまま

私は、第2話を見た後ねたのですが・・・突然目が覚めたと思ったと同時に、画像に、コードブルーの映像が、フラッシュバックで現れたと同時に、心臓がかなり早い感じに、ドキドキとなり、息が苦しくなり、死ぬんではないかと思う発作が出てしまいました。
こんなことははじめで、かなりびっくりしました。
体調が悪くなりかかりつけに言ったところ、24時間心電付けたりしましたが何の以上もなく、結局、過激なものを見たことによる発作だといわれました。
今でも、夜になると不安や恐怖がよみがえるのか、発作が出てしまう為、精神安定剤を飲んでいます。
あまり過激にしないようにしていただきたいものです。
by なおまま (2010-02-06 21:54) 

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